Phot:by Nao

My Fairy Lady

正直に言うと、私はレディを間違えて“買ってきた” 言葉の通り、お金を出して、ペットショップで、生物(なまもの)を買う感覚で・・・と言うのは冗談だが、購入したのである。
ディズニー映画の『わんわん物語り』を観て以来、耳の垂れた犬に憧れ、年月と共に、私は『レディ』の虜になっていった。そして某年某月某日、私はとうとう『レディ』をこの手に抱いたのである。

ご存知ない方もいらっしゃるだろうから、ちょっとここで説明しておくと・・・
ディズニーの『レディ』は『アメリカン・コッカー・スパニエル』という犬種。
我が家の『レディ』は『キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル』という犬種。
そう、明らかに犬種が違うのである。

そうとは知らずに、私はほぼ毎日ペットショップを訪れ、『キャバリア』を眺めては、レディ〜♪ と甘ったるい声で話し掛けていた。(私、一応、世にも認められた大人・・・)
そして購入後、真実を知るまでに1年程費やすとは、いやはや何とバカな女でありましょう。

彼女は常に、私の妖精であった。(いや、今でも)
彼女がこの世に存在し、動き、私を求めて来る事が、もうそれはそれは・・・何と表現すれば良いのか・・・可愛くって仕方がない! 尋常じゃない。
彼女の惚気話しをしたら、キリがないのでやめておきますが。

しかし
彼女のお腹には今、2つのグロテスクな縫い後がある。
お腹に、しこりを見つけたのが、約4ヶ月前。慌てて病院に連れて行ったが、「良性の腫瘍ですね」で話は終わった。
胸にもう1つ、少し大きめ(ウズラ卵の半分位)のしこりを見つけた時には、もう失神しそうになりながら、翌日早く、病院のドアを叩いた。
「良く見つけますね〜、こんな小さいものを・・・」
そう言って感心する先生に、『切らないなら、120%助かると保証しろ!』と詰め寄ったのは、僅か3ヶ月程前である。

世間の人が、彼女をただの犬として見てしまう事は当然なのだ、と分かっているつもりではいる。しかし私達には子供がいない。欲しくてもできないのだから、レディを娘として育ててしまうのは、当然の成り行きである、ということを、せめて獣医さんなら分かっても良かろうに・・・

そして3ヶ月近く経った頃、レディの容態が急変した。いつもキャピキャピ可愛いレディが、動けなくなったのである。
色んな気持が沸々と煮えたぎり、彼女が産まれてこの方世話になってきた病院を見切り、新たな病院をハシゴし、その結果、10月1日、地元の大きな獣医センターでの手術が決定したのである。

つづく

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