Phot :by hir

女の顔

女の顔程正直なものはない、と私は思っている。
その時の心境が、男性もそうなのかもしれないが、特に女は顕著に表れる。
専門科に言わせるとこうだ。
恋をすると、女性ホルモンを構成している黄体ホルモンとエストロゲンの分泌が増え、増える事によって肌は艶やかになり、瞳は潤んだようになる。いわば、女性らしくなる。ということだ。ただし、良い恋をしていると・・・と序文がつく。

これは勝手な私の見解だが・・・
総体的に女という生き物は、鏡を見るのが好きだ。恋をしていてもしていなくても、1日に最低でも2、3度は必ず鏡を見るだろう。そのいい証拠が、デパートやホテル等のトイレは、手を洗うのにも待たねばならない程、ずらりと化粧直しの女性達でうめ尽されていたりする。
近頃は、手洗いとパウダールームがセパレートされていて、壁一面が鏡、というところまであるのだから、女性の心理をよくついている、と感心する。

私は基本的に良く鏡を覗き込む方だ、と自負している。
恋をしている時、泣きたい時、淋しい時、悩みごとがある時・・・
その時々の自分の顔をチェックするかのように、まじ〜っと鏡を覗き込んで動かない。
そして、自分の顔が日々移り変わっている事を確認するのだ。

私は、恋をしている時の自分の顔が好きだ。
それがホルモンのバランスからくるものかどうかなんていうのは関係なく、普通の女に言わせれば、誰だって恋をすると綺麗になるものだ。

恋をすると極端に鏡を見る回数が増える。鏡を見るということは自分の顔を良く理解するわけで、理解しはじめると途端に肌荒れが気になり出したり、お化粧に凝りだしたりする。次から次へと自分を美しく化けさせる為の秘法を入手するようになり、秘法を手に入れた女は、とにかく自分に手間をかけるようになるわけで、自分に手間をかけるようになった女が美しくならないわけがない。
忙しいから、という理由で自分磨きを怠ると、もうその時点でアウト! 後は奈落の底に堕ちていく運命を辿る羽目になってしまうのだから、さぁ大変。

それならば、美しくなるのは実は全然難しい事じゃないのだ、と私は私なりに考える。

女の顔、というのは、その時の心境を良く表している。
だから、辛い時無理に笑ってみせると、鏡の中の自分が泣いているように見えたりするのも、幸せこの上ない時、何気なく覗いた顔が満面の笑みだったりしてしまうのも、正直な自分の姿なのだ。
例え恋をしていなくても、誰かに見せる為でなくても、鏡の中の正直な自分を愛おしんでやる事を忘れなければ、いつでも、どんな時でも、女の顔はその時特有の美しさを取り戻すのではなかろうか。


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