だからこの10年、私は1日欠かさず文字にしてきた。
ある時は日記帳に、ある時はシステム手帳の白紙ページに。
そしてある時からは、出す当てもないメールに・・・
だから全てを憶えている。
だから全てを思い出せる。
運命の悪戯は、あなたと私を引き離し、もう二度と戻らない。
忘れる事なんてできやしない。
なかった事にもできやしない。
それでもいつかこの感情は、風化していくのだろうか。
山のように積み上げられた日記帳を段ボールに詰め込んで、日付けを記す。
『1991〜2001』
長かった10年。
20世紀も終わった。
いつかこの哀しみも終わるのだろうか。